固定資産税とは
固定資産税というのは、「固定資産」とされる土地や家屋、償却資産(ショウキャクシサン)などに対してかかる税金です。
税金の分類としては、国に納める国税ではなく、地方公共団体に納める地方税とされています。
具体的には、対象となる固定資産の所在する市町村(東京都23区内は都)に納めることになっています。
マイホーム(居住用財産)を持っている人には、毎年、固定資産税や都市計画税の納税通知書が届きます。
マイホームを持っていると固定資産税が課税されるため、「固定資産税」というと土地や建物にかかるものと認識している人が多いと思いますが、細かくは以下のようなものにかかります。
[土地]田、畑、宅地、塩田、鉱泉地、池沼、山林、牧場、原野、その他の土地(雑種地)
[家屋]住家、店舗・工場(発電所・変電所含む)、倉庫、その他の建物
[償却資産]構築物、機械・装置、船舶、航空機などの土地及び家屋以外の事業の用に供することができる資産で、法人税法又は所得税法上、※減価償却の対象となるべき資産。
ただし、自動車税種別割、軽自動車税種別割の課税対象となるものは除く。
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※減価償却(ゲンカショウキャク)とは、固定資産の購入費用を使用可能期間にわたって、分割して費用計上する会計処理です。
設備、機械装置、器具・備品といった時間の経過とともに価値が減少する資産のことを「減価償却資産」といいます。減価償却資産は、使用可能期間にわたって分割して購入費用を計上する必要があります。基本的には一度に経費として計上することはできません。
例えば、180万円の自動車を経費で購入する場合には、毎年30万円ずつ6年にわたって減価償却費するといった方法で経費を計上します。このように購入した年にすべてを経費にするのではなく、何年かにわたって分割して経費にしていくことになります。
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固定資産税を納める義務のある人(=納税義務者)は、
「1月1日現在、土地、家屋及び償却資産の所有者として、固定資産課税台帳に登録されている人」と定められています。
つまり、その年の1月1日現在の所有者が納めることになっているのです。
納付時期は年4回ありますが、自治体によって時期が異なります。また、1年分の固定資産税を一括納付することも可能です。
固定資産税は納付期限が決められており、滞納した場合は延滞金が加算されるので注意が必要です。
延滞金は、納付期限の翌日から納付するまでの日数に応じて、法律で定められた税率が加算されます。
納付期限の翌日から1カ月を過ぎると延滞金の税率が上がりますので、できるだけ早く納付するようにしましょう。
また、固定資産税には、さまざまな減額・減免の特例措置があります。
新築住宅のほか、耐震改修やバリアフリー改修に関する特例措置などもありますが、特例措置を受けるには申告が必要です。
固定資産税の特例措置の内容を確認し、申告を忘れないようにしましょう。
固定資産税の減額・減免措置の内容や申告方法については、お住まいの都や市町村のWEBサイトでご確認ください。
今回は、固定資産税についてのお話でした。固定資産税として納税されたお金は皆さんの日々の生活を支える財源として活用されています。
固定資産税は普通税(税収の使途が定められていない税)のため、徴収した市町村により異なります。
例えば皆さんが毎日使う道路や学校、友達と遊ぶ公園など、日々の生活で利用する公共施設の整備のほか、介護・福祉などの行政サービスにも使われていますよ。
広報部 大泉未宇